episode1 | カシミア選び
砂原「10周年にふさわしい、特別なコートを作っていただけないでしょうか?」
実を言うと、当初は“カシミアコートを作ろう”という明確な構想はなく、
かなりざっくりとしたご依頼、といいますかご相談からのスタートでした。
KLASICA ATELIER

その後、幾度と打ち合わせを重ねる中で、
膨大な生地サンプルとKLASICAの河村さんとの対話を通じて
少しずつイメージが具体的になり、輪郭が見え始めます。
「そうだ。ずっといつか実現したかった“カシミアのコート”を、
このタイミングでお願いできるかもしれない。」
その瞬間から、プロジェクトは一気に動き出しました。
ここからは、KLASICA 河村氏のコメントを交えながら、その裏側をお伝えしていきます。
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カシミアと言いましても、ひと口に語れないほど多様です。
厚み、しなやかさ、光沢、そして混率。
ウール90%・カシミア10%のものだって“カシミア”と呼ぶことができます。
ただ、極上の素材であるがゆえに、すべてを求めると価格もそれなりに。
それでも今回は、10周年という節目にふさわしく
「一切の妥協をせずに選びたい!」という思いから、
最終的にカシミア100%を選ぶ決断をしました。
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河村氏〜
「打ち合わせのさなか、一応のつもりだったカシミア100の美しいビーバー素材。
「こんな生地のコートがあったらほんといいよね」とページは繰られたのですが、
やはりそのページに戻ってくる…
だからこそ作りましょう!とお互いに度胸を決めて始まりを迎えた、
という潔さを備えた素材です。
クラシカが信頼して幾度となく、オリジナル素材の企画に乗っていただいている愛知県の工場、
そこのトップグレードの定番素材です。」
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深い光沢と、思わず手を止めてしまうほどの柔らかな手触り。
見た瞬間に心を奪われる、上質で気品に満ちたカシミア100%の生地に
「これですよね。」
河村さんとの意見がぴたりと揃った瞬間でした。
迷いはなく、満場一致で決まった素材です。
河村氏〜
「モンゴルの豊かな大地で育った原毛を、
日本の確かな技術で紡ぎ丁寧に織り上げたカシミアですよ。」


こんな極上のカシミアで仕立てるコート、
どんな仕上がりになるのか、胸の高まりを抑えきれませんでした。
つづく。
①一生物のコート
②episode1 カシミア選び
③LOOK BOOK
④episode2 デザインの源はワーク
⑤episode3 完成、その姿
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10th ANNIVERSARY MODEL
KLASICA × genre
¥208,000+tax (¥228,800)
” LIMITED PRODUCTION FOR GENRE ”
MATERIAL :CASHMERE 100%
COLOR :BLACK
SIZE : ONE
10月31日発売
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